新宿ゴールデン街のプチ文壇バー「月に吠える」が文学賞受賞作を発表!
新宿ゴールデン街G2通りにあるカウンター席だけのプチ文壇バー「月に吠える」をご存知だろうか? この店のオーナーは、フリージャーナリストの肥沼和之さん。“日本一敷居の低い文壇バー”をコンセプトに、およそ2年前からこの場所に店を構えている。
バーを始めようと思ったのは、自身がフリーライターとして働き始めた頃の経験から。当時、コネもお金もない状態から始めたそうで、仕事をもらうのにとても苦労をしたらしい。
そこで、世のフリーライターや編集者が少しでも苦労せずに情報交換できる場所、人と人を結ぶ店を作ろうと思ったという。
そんな同店が主催する文学賞「月に吠える文学賞」の第一回大賞と優秀作がそれぞれ決定した。
文学賞設立のきっかけは、オーナーが人を愛し本を愛する気持ちから。誰もがもっと自由に心を吐露できる場、表現の世界を盛り上げて行きたいという思いからのようだ。その心意気もさることながら、個人店が主催するイベントで賞金が10万円! 「お金じゃないよ」と言いたいところだが、思わず目玉が¥マークになってしまう。
記念すべき第一回の受賞作は、大賞「幸せストーカー日記」(塚本オルガ氏)。優秀作は「両親は湯治に行った」(曽我部敦史氏)、「ひらたい」(針粉法一郎氏)、「悲しみのない世界」(網中真志氏)の3作が選ばれた。それぞれ受賞作は店のHPから読むことができる。群像、すばる、文学界・・・・・・文学賞にもいろいろあるけれど、受賞作をHPで読めるなんてなかなかない。
また、現在2回目となる同賞の作品を募集中とのこと。大賞受賞者には第一回同様、賞金10万円(1本)が、優秀作には1万円(3本)が贈呈される。募集期間は11月30日まで。日本語で書かれた未発表作品で原稿用紙換算枚数にして100枚~300枚。応募資格は不問なので、腕におぼえのある方はもちろん、小説を書いてみたい人はこの機会に挑戦してはどうだろう?