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【新宿御苑・四谷三丁目エリア】 おもちゃのぬくもりに癒される空間に大人も子どもも夢中に。見て触って楽しむ「東京おもちゃ美術館」

 四谷三丁目駅から徒歩で約5分、新宿御苑からも程近い場所にある「東京おもちゃ美術館」。「あそぶ、つくる、であう」をコンセプトに、素材も遊び方も様々な、おもちゃの魅力を伝えています。今回はそんな大人も子どもも、幅広い世代が一緒になって楽しむことができる、東京おもちゃ美術館の魅力をご紹介します。

どこか懐かしさを感じる館内は築90年の旧小学校を活用

 ベビーカーを置けるスペースも十分にあり安心

 閑静な住宅街を歩きながら目指すのは、地域交流の拠点としてひらかれている施設「四谷ひろば」。この一角に、東京おもちゃ美術館はあります。
早速門を抜けると、どこか懐かしい雰囲気。それもそのはず、東京おもちゃ美術館は、1935(昭和10)年に創立、2007(平成19)年に惜しまれつつも閉校した旧新宿区立四谷第四小学校を再利用した建物なのです。

小学校の校舎の面影が残る館内

 広い玄関を抜けて2階に上がり受付を済ませると、館内は木材を基調とした柔らかい色調の空間で、木の床や棚、ベンチも多く設置されています。廊下や階段の踊り場には、けん玉やコマなどの懐かしいおもちゃや、可愛らしいモチーフのおもちゃなどが展示されており、入ってすぐに何度も足を止めてしまいます。

遊びの中から自然と学べる、面白い仕掛けがたくさん!

靴を脱いでリラックス。木の間から差し込む光も気持ちがいい

 東京おもちゃ美術館は、木製の遊具やおもちゃがたくさん設置されている点も特徴のひとつ。館内2階の一番奥にある部屋「おもちゃのもり」には、国内の木工職人によって作られた遊具が設置されており、木漏れ日を感じるような内部はまるで秘密基地のようです。

そろばんの珠がたくさん!(写真左)木玉も手作り。古くなるほどにツルツルになっていくそう(写真右)

 また、兵庫県の伝統工芸で有名なそろばんの珠(たま)の音が心地よい「播州そろばん小屋」や、北海道の広葉樹を使用した2万個もの木玉が敷き詰められた「木の砂場」など、木の感触や香りをたくさん感じることができます。

おもちゃ学芸員さんが遊び方を教えてくれます(写真右) 収穫に挑戦!(写真左)

 続いてやってきた部屋は「おもちゃのまち きいろ」と「おもちゃのまち あか」。
ここでは「ままごとごっこあそび」や物理学を応用した「サイエンストイ」、コマや組み木細工など日本の伝統的な遊びを体験することができます。
中でもユニークなのが「ままごとごっこあそび」。「GOKKO FARM」や「GOKKO SHOP」と書かれたコーナーでは果物や野菜の収穫、そして販売までを体験でき、遊びながらもさりげなく食べものの流通を学ぶことができてしまうのです。果物や野菜の実のでき方もわかりますね!

赤ちゃんも、お父さんお母さんも安心。0歳から遊べる「赤ちゃん木育ひろば」

室内には木のおもちゃがたくさん(写真左)ころんとしただ円形が可愛らしいスギコダマ (写真右)

 東京おもちゃ美術館には、0歳から2歳までの小さいお子さんと保護者のみが入室して遊ぶことができる「赤ちゃん木育ひろば」という部屋があります。丸みのある木のオブジェや遊具が置かれ、その名の通り木のぬくもりをたっぷりと感じられる室内です。
 
 中に入ると「ぜひ靴下を脱いで遊んでくださいね」と優しく声をかけてくれたのは、赤いエプロンが目印のおもちゃ学芸員さん。室内の床は、あえて木の節などを残した風合いのあるスギの無垢材を使用し、手触りも柔らかく、室内の空気を逃しにくくなっているそうです。そのため夏は涼しく冬は床暖房いらずで、目線が床に近い小さなお子さんも安心して遊ぶことができます。
赤ちゃん木育ひろばのもうひとつのシンボルが「スギコダマ」。なんと樹齢300年の国産杉を削って磨いたもので、模様も形もそれぞれ。角がないツルツルすべすべのさわり心地に気持ちも和みます。
美術館内には、“おもちゃの案内人”としておもちゃ学芸員さんが15名常駐しており、館内での楽しみ方を案内してくれるので、安心して利用することができます。

※赤ちゃん木育ひろばは1時間の入れ替え制です。詳しくはHP等でご確認ください。

おもちゃを通して楽しく直接的なコミュニケーションを

「私たちは、おもちゃをコミュニケーションのツールとして捉えています。」とお話しいただいたのは、今回館内を案内してくださった美術館職員の津田さん。シンプルなおもちゃだからこその魅力を次のように話します。

「おもちゃ美術館では、手づくりの温かさをとても大事にしています。アナログなおもちゃは、ときどきメンテナンスをしたり、修理が必要だったりします。しかし、壊れたら直すことができますし、手をかけながら育てていくことができるようなところが魅力的なのかなと思いますね。シンプルだからこそ世代を超えて楽しめたり、人との交流も自然と増えていき、心も豊かになるのではないかと思います。」

 また、今回編集部と一緒におもちゃ美術館を訪れた親子のお母さんは、お子さんの遊ぶ姿を見ながらこのように話してくれました。

「収穫を遊びで体験したり、自分で何かを組み立てたりと、ここにあるおもちゃは考えながら遊べるので『もういくらでも遊んでいいよ。むしろもっと遊んで欲しい!』と思いますね。それから、ここで遊んでいるとスマホを見ている保護者も少ないような気が。親も一緒に遊びたくなってしまうからかもしれませんね。」

 
 暖かくなり、やっと散歩にも出かけやすい季節になりました。東京おもちゃ美術館では、工作やお話会などのイベント、また今回紹介し切れなかった見どころもまだまだたくさんあるので、親子ではもちろん、大人同士でも、ぜひおもちゃの魅力を感じに足をはこんでみてくださいね。

【施設情報】
東京おもちゃ美術館


所在地 :東京都新宿区四谷 4-20 四谷ひろば内
アクセス:東京メトロ丸の内線「四谷三丁目」駅A1出口より徒歩7分 都営新宿線「曙橋」駅A1出口より徒歩約8分 
開館時間:10:00〜16:00(15:30最終入館)*平日再入館可
休館日 :木曜
公式ホームページ:https://art-play.or.jp/ttm/
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/tokyotoymuseum/

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