『ジェイジー』(vol.115)「ケンズカフェ東京」イメージガール、クマリデパート・早桜ニコさん、楓フウカさんインタビュー【前編】
本誌に掲載しているガトーショコラ専門店「ケンズカフェ東京」のイメージガールシリーズ。115号(2021年7月26日発行)は、6人組アイドルグループ「クマリデパート」の早桜ニコ(さお・にこ)さんと楓フウカ(かえで・ふうか)さん。インタビューには、振付師のいどみんさんも参加。
さらに、サプライズで、アイドルイベント『ギュウ農フェス』の主催者である電撃ネットワークのギュウゾウさん、年始に発表されたクマリデパートの『YESモチFEVER』作曲家のGUCCHOさん、プロデューサー兼事務所社長のサクライケンタさんら、クマリデパートを支えるそうそうたる面々が集結。現場は和気あいあいと、“クマリデパート愛”にあふれました。
左から、いどみんさん、サクライケンタさん、「ケンズカフェ東京」氏家健治代表、早桜ニコさん、GUCCHOさん、ギュウゾウさん、楓フウカさん。年始にリリースされた『YESモチFEVER』の餅つきポーズで撮影。
――今回は、「ケンズカフェ東京」氏家健治代表が最近注目しているという、クマリデパートの早桜ニコさん、楓フウカさん、振付師のいどみんさんにお越しいただきました。
氏家代表:イメージガールシリーズがきっかけでアイドルやアイドル用語を知るようになりました。クマリデパートさんに関しては、はじめは「箱推し」というかとくに誰がっていうのもなく、MVとか見てもフウカちゃんの髪型とメイクが毎回違うので、いまいち認識できていなくて(笑)。でも、(フウカちゃんの言葉でいうと)「お歌」がすごくいいなと思って、だんだん推すようになりました(笑)。
楓フウカ:嬉しい!
氏家代表:フウカちゃんは普段から「お歌」って言っているの?
楓フウカ:丁寧な言葉遣いをしなさいってママに言われていて。ママも「お歌」って言うんですよ。この前は、遠征で移動中の車内で「お星様が落ちてる!」って、お星様型の紙屑?を指して言ったんですよ。そしたらメンバーが一斉に「え?」って言うから「変なこと言っちゃったのかな……」と思って焦りました。ほかには「おしゃもじ」も言います(笑)。
氏家代表:早桜ニコさんは、創設メンバーだし華がある。「さおちゃん=クマリ」みたいな。ライブで「ラストー!」って元気に声をかけるところとか、いつもすごい楽しいし、幸せになるんですよ。さらに、ソロ曲『さおてゃんだよ~』でやられちゃって(笑)。クマリデパートはいつも変わらず、楽しさと勇気と夢を与えてくれる。尊敬と感謝の意味でも、ふたりに出てもらおうと思いました。
早桜ニコ:ソロ曲まで知っていただいて……ありがとうございます!
氏家代表:いどみんさんは、『ウダガワ・ヨッキュー』の頃の踊りがすごくいいなと思って、お会いしてお話を聞いてみたいと思いました。最初のうちはユニークな振り付けくらいに思っていたけど、どんどんスケールアップしている。新曲の『限界無限大ケン%』の緻密なフォーメーションは、異次元の振り付けですよね。天才です。
いどみん:そこまで言っていただけるなんて、ありがとうございます!
――振り付けをするようになったきっかけ。
いどみん:アイドルの曲ばかりDJで流れるイベントがあって、私、ハロプロが大好きでいつも通りハロプロの曲で踊ってたんですよ。そしたら、名古屋の地下アイドルの運営さんから、「振り付けできますか?」って言われて。できないけど「できます!」て答えました(笑)。
そこから、初期のクマリデパートの振り付けをしていたミキティー本物(振付師、「二丁目の魁カミングアウト」リーダー)と知り合いだったこともあって、「なんか頼まれたんだけど」って相談したら、「やればいいじゃん」ってなって。そしたらいつの間にかそこそこうまくいって、ミキティーからクマリの振り付けもバトンタッチされて。3年前かな、ちょうどフウカちゃんと小田(小田アヤネ)が加入したタイミング。このふたりとは同期なんです。
――氏家代表も話していますが、新曲『限界無限大ケン%』の振り付けは複雑で驚きました。
楓フウカ:フォーメーションとか、踊った後に映像を見ると、こんな動きをしてたんだみたいな。綺麗に全部収まっていてびっくりしました。
いどみん:後から思うよね、こんなに動いてたんだとか。この前、小田アヤネさんと電車の中でスロー再生しながら「ケン%」のフォーメーションの数を数えたんですよ。そしたら77あって。「そんなに覚えてるんだ、私たち!」ってなって。メンバー6人で4分の曲で77はすごいです。
早桜ニコ:毎回振り付けがすごいんですよ。
楓フウカ:どっからアイデアが出てくるんだろうっていうくらい。
いどみん:作ってはいろんな意見をいただいて考えて、2回くらい泣いたけどね(笑)。
――振り付けで心掛けていること。
いどみん:クマリデパートについては、サビはキャッチーにすることと、とにかく楽しいっていうところ。曲があってメンバーがいて、その魅力をどう伝えるか。「いろんな音楽のデパート」が魅力でもあるから、全部同じような振り付けでもダメだし、振り付けもバリエーションをもってやるようにしています。ほかには、「この音は絶対に拾いましょう」とか。キャッチーさとバリエーションでやっています!
早桜ニコ:ずっといどみんさんに振り付けをしていただいているので、メンバーのキャラとか個性とか、こういう動きをしたら面白いんじゃないかっていうのを考えてくださって。私たちはもうそれをいいようにやっています(笑)。
楓フウカ:振り入れもすごい楽しい!
――ここからは、年始にリリースされた『YESモチFEVER』について、作曲したGUCCHOさんもまじえてお話を聞いていきます。
GUCCHO:曲を作る話になったとき、僕が曲を作るのでサクライさんには歌詞をお願いしました。僕が歌詞も書くとクマリちゃん感がなくなっちゃうから。そしたら曲を渡した数日後にサクライさんから「すみませんGUCCHOさん、モチの歌詞になっちゃいました」って連絡がきて、「え?モチ?」ってなりました(笑)。
――どんな歌詞がくると思っていましたか?
GUCCHO:僕の中では当初、西部劇みたいなイメージで曲を作っていました。冒頭に馬の鳴き声も入れてたり。『荒野の七人』みたいに彼女たちがガーリーな格好をして並んでいる絵が浮かんでいることは伝えたので、その方向でくるかな?と……(笑)。
――『YESモチFEVER』は振り付けも面白くて、サビ前のジャンプもかっこいい。とくに、ライブ会場ではファンの方がサビでサイリウムを餅つきのように振っていて、動きもそろっているし色もきれいだし見ごたえがあります。コロナ禍でコールができない分、振り付けとサイリウムで生まれる一体感に感動しました。
いどみん:もともとは全体的に少しややこしい振り付けになっていたんですけど、サクライさんからもっとシンプルにわかりやすくとか、餅つき感を出してほしいというのをうかがって、よりキャッチーにモチをつこう!と思って、いまの形になりました。この曲でクマリを好きになった「モチ新規」の人も多くて、とにかくモチをついていれば楽しくなっちゃうようにしています。
氏家代表:さおちゃんが手を広げて移動している振りはどういう意味があるのか気になりました。
早桜ニコ:モチを運んでいます(笑)。フウカちゃんがモチの役。
いどみん:優雨ナコと山乃メイが臼役、さおちゃんがモチの役で、小田が反対側でモチをついて、つき終わったら小田がモチにあんこを付けてメンバーに配りながら移動するというシーンもあります(笑)。冒頭は、フウカちゃんがちはやふるごっこをしていて、さおちゃんとメイちゃんが羽子板、小田が染野輔染太郎、ナコが凧揚げ、七瀬マナちゃんはお年玉をもらっています。
――振りの意味がわかると改めて映像やライブを見たくなります。
いどみん:最後の鏡餅フォーメーションは、メイちゃんの担当カラーが黄色なので土台役で、マナちゃんは緑なのでみかんのヘタ役です(笑)。
6月16日の「ケンズカフェ東京」23周年を記念して、お祝いポーズ。
――ふたりはまたGUCCHOさんの曲で歌ってみたいですか?
早桜ニコ・楓フウカ:歌いたいです!
GUCCHO:NOって言えない雰囲気(笑)。
早桜ニコ:『YESモチFEVER』が最初は西部劇をイメージしていたというのを聞いて、GUCCHOさんがもともとイメージしている曲と歌詞でも歌ってみたいです!