女の子は団結よ! 少年アヤちゃん&コイズミリカさんトークイベント『愛とブス』
ライター・犬山紙子、漫画家・峰なゆか、あやまんJAPAN・ファンタジスタさくらだ……。今をときめく女性たちの間で頻繁に話題にのぼり、ときには輪の中心にもなっている謎の存在 “少年アヤちゃん”。彼女はブログやtwitterを中心にブームが広がっているオカマ。人気のオカマと言われると、オネェタレントのように華やかで恋愛上手な人物を想像をしてしまうかもしれません。けれど、アヤちゃんはいつも片想い続きの失敗続き。そんなアヤちゃんと、親友のイラストレーター・コイズミリカさん(こちらも失恋続き)のトークイベントは、どこで開催してもチケット即完売。そして、8月に阿佐ヶ谷で行われた『小泉さんを慰める会~ブスと環境~』に続くブスイベント第2弾、『愛とブス』が行われるそうなので、行って参りました。昼と夜の2公演のうち、昼の部への参加です。開催地は、新宿眼科画廊(過去の記事はコチラ)。新宿眼科画廊は、現代アートを中心とするギャラリーで、アヤちゃんも作品を展示したことがあるんですよ。
場内は、女性率が圧倒的。50人以上ものお客さんのうち、男性は5人もいません。オシャレで可愛い女の人ばかりで、「本当にこの人たちがブス話に共感を……?」と不思議になってしまいます。
にわかに照明が落ちて、闇の中、2人の声が響き渡りました。
「愛で地球は回っています……。みなさん、愛とは何か分かりますか? 性欲です。ドエロです。私たちは愛が欲しい!」
アヤちゃんとコイズミさんの登場です。「改めてブスとは?」という問いを、「知らねーよ」と一蹴。何か大きなテーマについて語るというより、彼女たちがかつて出会った人々への怒りや悲しみ、戸惑いについて思い思いに喋ります。「あんた今の顔すごいブス」「あんたもブス」という潰し合いに笑ったり、「中途半端な男が一番調子にのる」、「男子の下ネタつまんねーよな」、「でも男って可愛いから怒りきれないんだよね……」という言葉に共感したり、イケメン写真に皆ではしゃいだり。場内は、まるで2人を中心とした巨大な女子会のよう。
アヤ「ブスなりの幸せってなに?」
コイズミ「セックスじゃないっすね。言っていい……? 愛なんすわ」
アヤ「私の『ヤリたい』は、『愛されたい』なんだ……」
愛が一番遠かった。このメッセージと共にイベントは終了。ですが、その後もずっと会場に留まって、ツーショット撮影のお願いに快く応じたり、お客さんの帰り道を心配したりと、毒舌でも実は心優しい2人なの。
ブスとは全ての女が持病のように抱える不安。自分はブスなんじゃないか。いずれブスになるんじゃないか。私はブスだ。ブスの2文字は、いつも女性を責めさいなみます。アヤちゃんとコイズミさんのブス自虐に笑いながら、いつしか晴れ晴れとした気持ちになっている自分に気がつきました。2人が自分の苦しみを面白おかしく話すのを聞くことで、人は、のしかかるブスの十字架の抱きしめ方を知るのかもしれません。悩みも不安も全て受け入れることを“愛”と呼ぶならば、『愛とブス』のあの会場こそ、愛に溢れた幸せな空間だったのではないでしょうか。
11月16日には、ブスイベント最終弾『復興とブス』が阿佐ヶ谷ロフトで開かれます。チケットは完売しているそうですが、キャンセルぶんが出るかもしれないので、気になる方は、アヤちゃんのtwitterアカウントなどこまめにチェックしてみましょう!