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新宿歴史博物館で鏝絵(こてえ)の世界に触れてきた!

 月日が経つのは流水の如しとも矢の如しとも言ったもので、つい先日まで花だ団子だと浮かれていたと思いきや、なんと今日からゴールデンウィーク突入ですよ。予定では、いまごろ花の休日を満喫しているはずでしたが、なんということでしょう、とくに誰からのお誘いもないので、残念ながら出社してしまいました。このままでは、私も隣の席のへなちょこライターAKGよろしく、明日歌舞伎町で「トモダチトモダチ」といろんな人に声をかけてしまいそうです(参照:https://jgweb.sakura.ne.jp/cms/300)。
 なんてことはさておき。月日が経つ……、と言えば、今日から新宿歴史博物館(以下れきはく)で、新宿の歴史と文化に触れられるイベント『所蔵資料展 未来へ託すもの ―近年寄贈資料の中から―』が開催されています。なんでも、新宿に縁のある方や在住の方から寄贈された貴重な文化資料のなかから、約80点の資料を厳選し展示しているとのこと。しかも寄贈資料を展示するのはこれが初めてらしいです。へー、面白そう!! えーっと、いま16時でしょ…、入館は17時まででしょ…、おお、あと1時間ある! よし、行っちゃお!! というワケで、自転車を飛ばして行ってきました、ええ、先ほど。
 会場は、れきはく地下1階の企画展示室。展示は「まちの記憶、店の記録」「職人の技と伝承」「新宿ゆかりの芸術家」「時代(エポック)を示す身近なもの」「掘り出された歴史」「そのほか」と、6つコーナーに分かれていて、かつての新宿が写った写真、夏目漱石や芥川龍之介ら新宿にゆかりある文豪たちの直筆の書物、玉川上水木樋……など、本当にたくさんの貴重な資料が展示されていました。
 とくに今回の目玉は「鏝絵(こてえ)」の資料。“鏝絵”とは、左官職人の余技から生まれたもので、漆喰を用いて作られるレリーフのこと。かつて新宿(とくに四谷あたり)には、鏝絵職人の方も多かったそうです。で、このれきはくで展示されているのは、鏝絵名人、池戸庄次郎氏(1889年~1968年)のご遺族から寄贈された、池戸氏の作品や道具類です。れきはくの学芸課の担当者曰く「鏝絵は、もともと左官職人の遊び心から生まれたものなんですよ」。なるほど、どおりで、なんとなく親しみやすかったり楽しめる作品が多いわけですね。
 ひとしきり展示を楽しんでさあ帰らんとする私に、「実際に、まだ鏝絵が残っているところもありますよ。この辺だと、須賀神社、あ、あと四谷三丁目にある三味線屋の“ねこや”さんにも……」と教えてくださいました。え、“ねこや”さんに鏝絵が!? そりゃ行くっきゃないでしょ。と、れきはくの帰りに寄って来ました&鏝絵を見せていただきました&それにまつわる話も聞かせていだきました! 気になった方は、ぜひ、実際にねこやさんに行って自分の目で楽しんできてください。 
 ちなみに、このイベントは本日から6月10日までの開催で入場無料です。しかも明日4月29日(日)午後2時~午後4時には、なんと、先述の鏝絵名人・池戸庄次郎氏の一番弟子で、その技を受け継いだ大久保雅一氏による鏝絵の講演会が開催されます。しかも実演もあるそう。こちらは参加費500円。とても貴重な体験が出来ると思いますので、ご予定無い方はぜひ。そして、会場で私を見かけたら友だちになってください(お前もかい!)。

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