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【バックナンバー】ヴィヴィアン佐藤の新宿ノスタルジー「第9回 新宿駅東口側角筈ガード」

※本記事は『JG』vol.88(2016年11月26日発行号)に、一部加筆・修正し転載しています。
 
新宿在住のアーティスト・ヴィヴィアン佐藤さんが、過去の新宿~四谷の街へタイムスリップ!? 今昔写真でたどる街の変遷。
――――――――――――――
 
【第9回】新宿駅東口側角筈ガード
 
新宿はどの時代も濃い味で、
ディープで“トラウマチック”

 
新宿駅周辺といえば終戦の翌日から闇市が立ち、露店があふれたというわ。東口には関東尾津組が戦後初の闇市を開き、毎日新聞に「光は新宿街マーケットより」という広告を出したわ。
 
そして、1960年代、日本は高度成長期真っ只中。’60年と’70年の安保闘争の中心的な場所はここ新宿。’68年の新宿騒乱では144人もの逮捕者が出たそうよ。また、60年代半ばにはヒッピー、アングラ、フォーク、サイケなど若者の文化と政治運動が交錯し、いつも何かが起こっていたのもここ新宿だった。
 
その時代の新宿の息吹を伝えていたのが「新宿プレイマップ」という街の広報誌。新宿をこよなく愛するディープな情報満載で、全国に読者がいたというわ。
 
寺山修司の自伝的作品『田園に死す』(歌集は’65年で映画は’74年)のラストシーンでは、母親を殺害できずに苦悩する主人公と母親が恐山の自宅で夕食をとっていると、コントのように急に壁が三方に倒れ、その先にはこの新宿東口の駅前の風景が広がっていたわ。本籍地、東京都新宿区新宿字恐山!!
 
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2016年時。
 
■ヴィヴィアン佐藤
非建築家、アーティスト、イラストレーター、パーティイスト、ドラァグ・クイーン、文筆家、映画評論家など、さまざまな顔をもつ、JGエリアの“動くオブジェ”。 ジャンルを横断し、独自の美意識と哲学で“トーキョー”と“現代”を乗りこなす。
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