19世紀末のパリを味わう大型ポスター&素描約240点「ロートレック展 時をつかむ線」SOMPO美術館にて2024年6月22日~9月23日開催!
19世紀末フランスを代表する画家、Henri de Toulouse-Lautrec アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864年―1901年)の展覧会がSOMPO美術館にて2024年6月22日~9月23日開催中。
保存状態が良く質の高い、ロートレックによる紙作品の個人コレクションとしては世界最大級のフィロス・コレクションより、約240点をご紹介。
―Henri de Toulouse-Lautrec アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(1864年―1901年)とは? 南フランスのアルビに伯爵家の息子として生まれますが、 13歳のときに左脚を、14歳で右脚を骨折、以降下半身の成長が止まってしまい、 もともと関心のあった絵画に専念するようになります。 1882年に画業のためにパリに出て1884年頃からモンマルトルにアトリエを構え、 そこに生きる歌手や芸人、娼婦たちの姿を描きました。 とくに素早い描線と大胆な構図を活かしたポスターが、一世を風靡。 飲酒や放埓な生活のために肉体と精神を害し、療養の末、 母の居城があったマルロメで亡くなりました。
Contents
展覧会の見どころ
■線の画家「ロートレック」の多彩な素描が必見
>>ロートレックがどのように世界や人を捉えていたのか&どのように描いたのかが理解できる
■ポスター文字入れ前のバージョンも展示
>>ロートレックがどのようにポスターをデザインしていたのかがわかる
■ポイントはリトグラフ!ほとんどのポスターは印刷用にリトグラフで作られている
リトグラフとは? リトグラフ(石版画)を制作するには、まず平らに磨いた石や金属板などの表面に 油性のリトクレヨンや墨で絵を描きます。 油性の描画材がのった部分(親油性)と、描画材をはじく部分(親水性)を作り、 製版処理された版全体にローラーなどで油性インクをのせると、 親水性の部分にはインクが付かず、親油性の部分、すなわち描画した部分だけにインクが付きます。 これを版として紙に刷ると、石版に描画した部分だけが紙に転写されます。
展覧会の構成
展覧会は第5章までで構成されています。
フィロス・コレクションの最大の特徴である素描作品に始まり(第1章)、ポスターを中心とする版画作品(第2章&第4章)、雑誌や書籍のための挿絵(第3章)、ロートレックが家族や知人にあてた手紙、ロートレックの私的な写真(第5章)など、画家に肉薄した作品と資料で構成する展示となっています。
第1章 素描 Drawings
ロートレックの素描は全部で約5000点弱に及びますが、今回はその中でもフィロス・コレクションの中から、完成作として描かれたものからポスターや油彩画の習作、ロートレックが日々目にした光景の簡単なスケッチまで、約70点の素描を公開。
アルフォンス・ド・トゥールーズ=ロートレック伯爵 画家・アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレックの父。 ロートレックの生家トゥールーズ=ロートレック=モンファ家は、十字軍の時代から続く旧家でした。 その当主であるロートレックの父アルフォンスは元騎兵連隊の騎手で、乗馬や狩猟を趣味としていました。
第2章 ロートレックの世界-カフェ・コンセール、ダンスホール、キャバレ
The World of Toulouse-Lautrec
パリ・モンマルトルを中心に展開したムーラン・ルージュ、自由劇場。制作座など、ロートレックを取り囲む世紀末のパリを垣間見れる版画や素描を紹介。
ロートレックが多く描いたモデルの歌手(イヴェット・ギルベール&アリスティド・ブリュアン)や芸人たちも展示。
第3章 出版―書籍のための挿絵、雑誌、歌曲集 Publications
ジュール・ルナール『博物誌』、デジレ・ディオ―の歌曲集『昔囃』、ジョルジュ・クレマンソー『シナイ山の麓で』、芸術雑誌『ラ・ルヴュ・ブランシュ』や『レスタンプ・オリジナル』など出版物(雑誌・書籍)に関連した作品を展示。
第4章 ポスター Posters
ロートレックの代名詞であり、ロートレック・ファンの多くが期待するポスターを一挙に展示。
第三者が文字入れをする前の刷りをフィロス・コレクションでは見ることができます。そのため、ロートレック自身のデザインをオリジナルに近い状態で鑑賞できます。
第5章 私的生活と晩年 Intimate Life and Later Years
伝統ある貴族の家に生まれ、健康に恵まれなかったロートレックですが、多くの仲間に囲まれていました。
そんな様子が伝わるようなもの第5章にて展示。(ロートレックがプロデュースした食事会のメニュー・カード、私的な展覧会の招待状、家族や知人にあてた手紙、プライべート写真など)
おわりに
今年の夏は、パリの19世紀末の雰囲気を堪能しにSOMPO美術館へ足を運んでみてはいかがでしょうか?
おまけ
個人的には、ロートレックのサインが独特かつ作品によって色味やデザインが異なっていたりするので、そこをチェックするのが楽しくてオススメ!
【展覧会情報】
「ロートレック展 時をつかむ線」
・日程:2024年6月22日(土)〜9月23日(月
・会場:SOMPO美術館
・開館時間:10:00 – 18:00(金曜日は20:00まで)(入場は閉館30分前まで)
・休館日:月曜日 ※ただし7月15日、8月12日、9月16日、9月23日は開館
・住所:〒160-8338 東京都新宿区西新宿1-26-1
・電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
・チケット料金:一般 1,800円 大学生 1,200円 ※日時指定予約推奨
・展覧会詳細:ロートレック展 時をつかむ線 詳細情報