新宿・冬の名物詩! 「花園神社 酉の市」“一の酉”は7日と8日
皆さん、2012年をとりあえず今振り返ってみて、良い年でしたか? そうでもなかったですか? 来年をますます幸せに過ごすために、来年こそは満足に暮らすために、福かき込んでいきましょう! “縁起熊手”の露店で名高い「花園神社 酉の市」に行って参りました。
毎日に十二支を当てはめていくと、“酉”に当たる日は12日おきに巡ってきます。そして11月中の酉の日はとても大事にされていて、浅草の鷲神社や大阪の大鳥神社など、花園神社に限らず全国各地色々なところでお祭りが開かれます。酉の市とは日本の年末の風物詩であると言えますね。
今年の「花園神社 酉の市」は、“一の酉”が11月7日と8日、“二の酉”が19日と20日です。酉の日、12日ごとにやってくるものなので、“一の酉”と“二の酉”があります。年によってはなんと“三の酉”があることも。「すごい! 有難そう!」と興奮したのもつかの間、大体1年おきでくるものなので別に珍しくもないものだそうです……。むしろ“三の酉”まである年は火事が多いとまで言われていました。えっ。
花園神社の前の通りにまで屋台がずらっと並んでいます。焼き鳥、わたあめ、チョコバナナ……。ここだけでもかなりのお祭り気分を味わえますが、境内は更にたくさんの屋台! 屋台! 屋台! ソースにバターにイカなどなど色々な食べ物を焼く匂いと煙が入り混じって立ちこめていて、これってお祭りの空気だよなあとしみじみしたりするわけです。そして屋台以上に多いのは人。老いも若きも様々な人々がひしめいています。色々な屋台がありましたが、熊手の露店は遠目にも一発で分かりました。一際賑わう、黄金色に輝く豪華なスペース。熊手売ってますよ、熊手―!
“縁起熊手”は、福をかき込むことを願って江戸時代から作られているものだそうです。職人さんたちは、一つ一つ意味を考えた部品を加えて熊手を装飾していきます。例えばネズミだったら子孫繁栄、ふくろうだったら“くろう”知らずというように意味が決まっているんですね。感心したのは、狸。“たぬき”→ “他抜き”。なので、他を抜いて一番になるということの象徴になっています。昔の人は上手いこと考えますね。ですが、そのような伝統的なモチーフを扱ったもの以外にも、キティちゃん熊手やチワワ熊手など個性的な熊手もありました。
お店によって特色があるので、このお店は招き猫の顔が可愛いなんて考えながら見物していきます。威勢の良い売り声の合間に、手締めも聞こえてきます。熊手を買ったら、お店の人が掛け声と一緒に手拍子を打ってくれるのです。活気があって、なんだか歩いているだけでも元気や幸運がもらえそうです。
やはり、会社や工場を経営している人は大きくて高価な熊手を買っていくことが多いそう。熊手を値切ったあと、安くなった分はお祝儀として上乗せして買うというのが粋と聞きました。いつかそんな買い方を出来るほど偉い身分になれたら良いのですが……。
行けば来年きっと幸せ。一の酉は今日まで。これを逃した方も、まだ二の酉がありますよ!