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【バックナンバー】ヴィヴィアン佐藤の新宿ノスタルジー「第5回 新宿御苑 大木戸門前」

※本記事は『JG』vol.84(2016年3月26日発行号)に、一部加筆・修正し転載しています。
 
新宿在住のアーティスト・ヴィヴィアン佐藤さんが、過去の新宿~四谷の街へタイムスリップ!? 今昔写真でたどる街の変遷。
――――――――――――――
 
【第5回】新宿御苑 大木戸門前
 
殿様、総理、観光客……
みんな大好き新宿御苑!

 
いよいよ今年も新宿御苑の桜の季節がやってきたわ。新宿御苑は、家康が家臣の内藤清成に、白馬を走らせて回れるだけの土地を拝領した場所。でも、内藤家18代当主の内藤頼誼(よりよし)氏によれば、それは伝説で、戦国時代の主君と部下の関係を懐かしむ話として盛られた話だったみたいね。
 
江戸時代は内藤家の中屋敷、明治期には内藤家跡地に「内藤新宿試験場」が開設され、近代農業技術発展の地に。
 
その後、宮内省所管の「新宿植物御苑」、皇室庭園「新宿御苑」に変化していったわ。1898(明治31)年には、この地で福羽逸人氏が、現在の多くのイチゴのルーツとなる「福羽苺」を作出。また、新宿高野のマスクメロンもここの技術支援のおかげで誕生したとか。大正年間、御苑はゴルフ場としても利用されていたそうよ。
 
戦後は、「国民公園新宿御苑」となり、一般に開放。殿様から始まり、いまでは総理大臣が「桜を見る会」を主催したり、お隣り中国人観光客が“爆花見”をしに来たり……。春の御苑はさまざまな人たちであふれかえっているわね。
 
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2016年時の大木戸門前。
 
■ヴィヴィアン佐藤
非建築家、アーティスト、イラストレーター、パーティイスト、ドラァグ・クイーン、文筆家、映画評論家など、さまざまな顔をもつ、JGエリアの“動くオブジェ”。 ジャンルを横断し、独自の美意識と哲学で“トーキョー”と“現代”を乗りこなす。
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